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五鈴と出会ってから一ヶ月ほど過ぎたある日

「それでどうするんだ?」

俊樹は五鈴に聞いた

「で、でもそれってデートじゃないですか?」

明らかに困惑している五鈴

「俺は五鈴がそう思うならそうとっても構わないけど」

「分かりました。行きましょう」

「じゃあ、日曜日の10時に駅前な」

「はい。よろしくお願いします」

「『よろしくお願いします』はオカシイだろ?」

「そうですね」

五鈴は照れ笑いした

そして日曜日当日

「大抵の場合は十分ぐらい遅刻してきて『ご免なさい。待ちましたか?』とか言うものなんだが・・・」

「先輩を待たせる訳には行かないんで」

「いや、その気持ちは嬉しいが何も一時間前に来る事は無いだろう」

現在の時刻は九時半

三十分前から待っていれば大丈夫だろうと思って駅に来た俊樹はベンチに座っている五鈴と会った

話を聞くと九時前に駅に着いたらしい

「まぁ、時間にルーズなのも問題か」

「そうです。約束は守るべきです!」

「ところで、俺が五鈴の手作り弁当が食べたいって言って作ってくると言ったけど何処にあるんだ?」

俊樹は五鈴の周りを見るが弁当を入れている袋らしき物は無い

「・・・忘れてました」

「五鈴君。君はさっき何て言ったっけ?」

「・・・『約束は守るべきです』」

「約束を守らなかった子にはオシオキが必要だな。オシオキは何にしようかなぁ〜」

悩む俊樹と怯える五鈴

「よし、今から俺の事を『先輩』では無く名前で呼ぶ事。これがオシオキだ」

「『俊樹さん』って呼ぶのは恥ずかし過ぎます」

「だからオシオキなんだよ・・・ちょっと早いけどボチボチ行くか。五鈴」

こうして一日デートをする事になった

 

「ここで昼飯にするか?」

「はい」

二人は映画を見たあと近くのファーストフード店で昼食をとる事にした

「俺は決まったけど五鈴は何にするんだ?」

五鈴はシートを見たまま止まっている

その目線の先には子供用のぬいぐみるが付いたセットがあった

「悩まなくても買えばいいじゃないか」

「でも、高校生にもなってお子様セットは・・・」

「物によるけど欲しい物を手に入れる事に誰も文句は言わないしさ」

「いえ、やっぱりこのチーズバーガーセットにします」

「じゃあ俺が注文しとくから二階に行って席とっておいてくれ」

「わかりました」

五鈴は言われた通り二階へ上がる

そして俊樹は注文する事にした

数分後、トレイを持って五鈴の居るところへ

「はい、チーズバーガー」

そう言って五鈴にチーズバーガーを渡す

そして俊樹は・・・

「たまに食べるのも乙だぞ。まぁ、ぬいぐるみは要らないから五鈴にやるよ」

そう言ってぬいぐるみを渡した後お子様セットを食べ始めた

「もしかして私のせいですか?」

五鈴は申し訳なさそうに聞いた

「さっきも言ったけどたまにはお子様セット食べるのも乙だからであって別に五鈴の為じゃない」

「本当ですか?『俊樹さん』」

そう言って凄む五鈴

俊樹は目線をそらし外を見ながら言う

「・・・まぁ、五鈴がそう思うんだったらそれでも良いけどな」

「ありがとうございます」

五鈴は嬉しそうにチーズバーガーを食べ始めた

昼食を食べ終わった二人は商店街でウインドウショッピングをし

楽しい一日が過ぎていった